動物園でしか見たことがないのでイメージが湧きません。人里に降りてくる以外では、どんなところにいるのでしょうか?
サル
猿の群れは普段はどんなところにいるのでしょうか?
回答 2
基本は山奥に住んでいます。ヒトを見ると、いくら遠くてもすぐに逃げていくのでなかなか目にすることができません。
山奥を歩いていると、木の上に登って遠くからこちらを見ているサルに出会うことが稀にあります。
サルは昼行性で群れを作って行動&定住します。群れの中心はメスで、オスは成長すると群れを離れます。行動範囲はその群れで大体きまっていてそこを巡回しているようです。
私、個人の経験ですが、広葉樹林で見かけることが多いです。針葉樹林に比べてエサ場が多いためかと考えられます。冬に山奥を歩くと、木の上で体を寄せ合うようにして寒さをしのいでいる姿や、雪の上を一列になって歩いている姿を目撃することがあります。夏は木や草が生い茂っているので、なかなか目撃することができません。ガサっと音がして、なんとなくサルのような姿が一瞬見える程度です。
Fugoさんのおっしゃる通りで、以前に長野県に住んでいた頃には、上高地とか北アルプスの奥の方へ登山に行ってやっと見かける程度でした。黒部ダム入り口のトンネル付近にもよくいて、こちらが近づくと、まるで鬼に会ったかのように山へ逃げて行ったものでした。
群れを抜け出たオスのハナレザルはそれでも大胆で、稀に集落へ単独で現れたりしていました。
しかしこの頃はサルの人馴れの進んだサルが増えて、山奥に戻らず、人里近くの雑木林で夜は休み、夜明けとともに農地や人家に出没して、夕方になると近くの林や少しだけ山に入るというのが、電波発信機やGPSを付けられた群れの調査で分かっています。
追い払っても、こちらの様子をよく観察していて、頃合いを見てすぐに出てこれる距離の林や林縁にいるので、もう山奥に生息しているとは言えないサルが増えています。
こうして人里のごく周辺で生まれ育ち、生涯を過ごすサルが増え、食べ物の栄養がいいと、群れも100頭以上の大きなものになるものもあり、エサ場になった畑ではあっという間に食べ尽くされます。
もはや山奥の自然の生活を知らないサルにとっては、山の広葉樹などの実の豊作や不作に影響されずに暮らせるため、そのまま人里づたいに多雪地域などへも生息地が広がり、農作物被害を出しています。
こうしたサルの群れを山奥へ戻すには、今後サルの数世代分の年月がかかると言う研究者もいて、それまではサルによる農作物被害を根絶するのが難しいとしています。
Fugoさん
ありがとうございます。猿も基本は臆病で野生のものはなかなかお目にかかれるものではないのですね。
広葉樹林ですか。近所には針葉樹林ばかりなので猿は近くにはいなさそうです。