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ICTを利用した捕獲機器が出ているようですが費用対効果はどうなのでしょうか?
活動場所 :岡山県
ICT技術は導入時のコストが高額ですが、見回り等の手間と費用が減り、捕獲数が増えていき、さらに農作物被害が減少すれば、導入前より短期間で効果が現れ、導入によるコストを上回るようになります。
長崎県五島市でのICT技術を活用した囲いわなの運用では、従来型のけり糸による捕獲とICTを活用した捕獲との差を1頭あたりの捕獲費用において、損益分岐点として算出されました。
それによると、1頭あたりの捕獲費用が、最初の1頭の時には従来型では約26万円でICT導入では約36万円でしたが、見回り経費が抑えられ、また捕獲数が増えるに従い、30頭を超えたところで、逆転してICT導入のワナの方が1頭当たりの経費が安くなりました。
このため、見回りコストが高い地域や、捕獲頭数を多く見込める場合にもICTの導入が勧められます。
また三重県伊賀市内の場合でも、ICTを導入した大型捕獲ワナで、シカの生息密度を下げたところ、導入時の費用は年間374万円でしたが、捕獲を継続した結果、防護柵の効果も合わせて被害が翌年にはほぼゼロとなり、被害軽減効果は約350万円となりました。このため、2年以上の継続で経費を上回ることになりました。
参考
ICTを用いた総合的技術による農と林が連携した持続的獣害対策体系の確立、p40〜41、平成31年:農林水産省
http://www.maff.go.jp/j/seisan/tyozyu/higai/manyuaru/30_ict_seika/attach/pdf/ict_kenkyu_seika-6.pdf
このFAQにコメントがあればお願いします。
ワナを掛けると、錯誤捕獲や動物愛護(罠にかかった状態が長時間続くと長い間苦しめることになったりするのを避ける)や、手負いの動物による事故の発生を止める意味で、翌日の見回りが文書化されています。しかし、毎日山の上まで見に行くのが大変な場合、ハイクカムのような、インターネット利用で、写真の送信機能付きセンサーカメラによる監視や、ict利用のワナのゲートトリガーなどがあり、効果を上げていますが、システムの維持管理にはそれなりの費用が必要となります。補助金がある間だけでなく、恒久的な鳥獣害対策が必要なため、個人ではなく地域全体で維持管理費用をまかなう必要があると思われます。費用対効果については、いったい何を求めるのかで変わってきますが、効果はあります。専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。
901潜さん、詳しい回答ありがとうございます。
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