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ICTを活用したサル接近検知システムをよく聞きます。どんな効果や特徴があるのでしょうか?
ICTをサルの接近検知システムに応用することで、サルの位置や移動経路の情報が、携帯電話の回線を通じてサーバーに集約され、地域の誰もがそれをウェブサイト上で得られて、より効率的な追い払いができるようになりました。
さらに発信器をつけたサルを増やして、出没時刻や天候等の状況の情報が個体ごとに得られ、出現予測に応用できることも静岡大学の研究でわかりました。
伊賀市での過去2年間の調査では、サルの出没には、人による追い払いの有無やその曜日、時間帯等の要因と、季節や天候、気温などの気象の要因が大きく影響することもわかっています。
さらに、ICTを活用したこの1年間の調査で、多数のサルが同時に出没して農作物や人家への被害が大きくなる際の特徴が以下のように明らかになりました。
1. 週の前半と夕方の時間帯に高い出現傾向がある。
2. 雨天の前後では高い確率で出現する。
3. 出現は群れごとに4ヶ所ほどの場所(観測点)に集中する。
4. 多数が出現する時でも、個体ごとに参加する率が大きく異なる。
さらに調査結果が増えれば、多数のサルが一斉に出てきて被害が大きくなる際のより正確な出現予測が可能になると期待されています。
参考
ICTを用いたシカ、イノシシ、サルの防除・捕獲・処理一貫体系技術の実証、p12〜13:三重県
http://www.pref.mie.lg.jp/common/content/000618442.pdf
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