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山口県下関市の猿対策の取り組みで、捕獲数を大きく伸ばしたそうですが、どのような罠を利用したのでしょうか?
山口県下関市の豊田町2地区と豊北町のサルの被害対策で使用された、サル返しの付いた大型の捕獲ワナです。
地区内では、サルの個体数も群れの数も増え、防護柵も追い払いも効果が薄く、銃器や箱わなでも捕獲数が上がらず、農作物の被害も増加していました。
地域内の空き家や放置果樹園で加害するサルの誘引増加への懸念や、鳥獣被害に詳しくて対策を主導するリーダー的な人も乏しく、農家の意欲も減退しつつありました。
そのため市職員と住民とで、地域内での対策を協議する場を設け、集落環境調査を実施し、サルの生息調査も行い、農林事務所などの助言と指導を求め、猟友会や周辺地域との協力も行いました。
県はニホンザルを第二種特定鳥獣に指定したため、地区ではサルの生息状況の把握と農作物への加害レベルを判定して、大型の囲いわなの設置を決めて理解と協力を求め、役割分担などのルールを作成しました。
その結果、年間捕獲数が設置前の5倍となり、猟友会との連携の中で、地元でも狩猟免許取得者が増えて活動の継続がなされています。
こうして、サルの捕獲数も増え、被害も減少し、わなの管理も地自体と地元が協力して行われて、他の地域でも関心も高まっています。
参考文献
地域ぐるみの捕獲わな設置によるサルの被害防止対策:農林水産省
http://www.maff.go.jp/j/seisan/tyozyu/higai/hyousyou_zirei/yuuryou_jirei/47kamisibai/attach/pdf/47zirei-25.pdf
地元主体の体制づくりによるサルの被害防止対策1:山口県
https://www.pref.yamaguchi.lg.jp/cmsdata/6/2/f/62fa0f8a856cee50f8f89795da883f36.pdf
地元主体の体制づくりによるサルの被害防止対策2:山口県
https://www.pref.yamaguchi.lg.jp/cmsdata/6/5/e/65e8a1a68ad7842dfc15ed18f7cc3633.pdf
地元主体の体制づくりによるサルの被害防止対策3:山口県
https://www.pref.yamaguchi.lg.jp/cmsdata/d/5/1/d51fccab24c88be6b42169d44c663385.pdf
特定計画の概要、第二種特定鳥獣:環境省
https://www.env.go.jp/nature/choju/plan/plan3-1a.html
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