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猿がねぐらにする場所は人里近くにあるのでしょうか?
サルの休息場とねぐらは、森林内の広葉樹の太い枝などで、積雪地域では冬季に針葉樹も利用されます。その多くが今は低山帯となり、山と人里の境界になる林縁は同時に農地への入り口になります。
以前にはサルは人の目に触れにくい奥山に生息していました。かつて保護されたほどのニホンザルが、その後に里山へ移り、さらにその目と鼻の先にあるような農地に出没するようになるまで、20年も年月がかかりました。
それでもサルの基本的な生態は変わりません。昼間にはエサを探して移動したり採食をし、夜にはその近くの里山の森の木で休息し、ねぐらにします。
サルの自然な平均寿命は10歳くらいなので、農業被害を出している今の若いサルは奥山の生活を全く知らない世代に交代しています。それで里山をねぐらにして、昼は人里で農作物を探しまわる生活を繰り返しています。
この現代のサルは、食害した農地でどれほど追い払われてても、奥山が帰る場所ではないので、サル対策の無い地域に移動して農作物を食べ、再び追われて別の地域へと移動するだけになります。
こうしたサルは栄養状態も良く、寿命も延びて繁殖率が高まり、個体数と群れがさらに増えていくようになりました。
参考
サルはなぜ人里近くに住み、増えているのか、新潟県
https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/minamiuonuma_kenkou/1356807345620.html
サルと人間との関わり及びサルの生態、新潟県
https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/minamiuonuma_kenkou/1356781024150.html
亜高山帯・高山帯におけるニホンカモシカ・ニホンザルの生態研究、日本自然保護協会
https://www.nacsj.or.jp/pn/houkoku/h01-08/h02-no01.html
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