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野生鳥獣はなぜ人里まで出てくるんでしょうか?危険な場所ではないんでしょうか?
人々が山へ薪や山菜、きのこや鳥獣を求めて日常的に出入りしていた頃までの人里は山と同様に野生鳥獣には危険な場所でした。
しかし戦後、石油が燃料になり、きのこも山の中ではなくハウスで菌床栽培され、野生鳥獣を食料のために追わなくなり、山は野生鳥獣にとって安全な場所になりました。
さらにその後、人里が野生鳥獣にはむしろ安全な場所になっていきました。それは人々が生活の場を農村部から街や都市に移して行き、農村部や中山間地では人口が減り、空き家が増え、人気のない集会所や神社、物置、静かに暮らす高齢者住宅が増えてさらに放棄された農地や果樹園、竹林なども増えたからです。
季節によってはエサが得にくい山よりは、栄養が多くいつも手の届くところにある野菜や果物が豊富にある農地や果樹園に山から来るうちに、安心して身を隠し繁殖できる場所を野生鳥獣が人里に見つけて棲みだしては、農地や果樹園に通って農産物に被害が多く出るようになりました。
人里はそこに棲みついた野生動物には人と遭遇するリスクはあるものの、夜間に出没したりすぐに逃げ隠れができる場所が近くにあることでリスク以上にうまみを覚えて、元の山に戻れなくなりました。
参考
野生鳥獣被害防止マニュアル -アライグマ、ハクビシン、タヌキ、アナグマ - (中型獣類編)
http://www.maff.go.jp/j/seisan/tyozyu/higai/h_manual/H29_manual_tyuugata_jyuurui/attach/pdf/180330-4.pdf
野生鳥獣被害防止マニュアル改訂版イノシシ・シカ・サル実践編
http://www.maff.go.jp/j/seisan/tyozyu/higai/manyuaru/manual_inosisi_sika_saru_jissen/data0_6.pdf
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