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盛岡市では自治会が中心となりツキノワグマの出没軽減に成果をあげた事例があるそうですが、どのようなものか教えてください。
盛岡市の猪去自治会では、平成18年のツキノワグマの大量出没と農業被害をきっかけに、行政と大学、地域の自治会や猟友会で全体協議の場を設けて話合われた結果、外からの支援体制や効果的な防護対策の重要性が認識され、協働で実施できたことが対策の成功の要因でした。
平成18年以降の被害防止対策により、同地区ではクマの出没数も捕獲数も激減し、平成28年の大量出没での捕獲では、盛岡市の23頭に対し、猪去地区は1頭で農作物被害も2件にとどまり、大きな成果が出ました。
被害対策の内容は、地区内の果樹園地で広く電気柵を設置し、その管理作業も関係者全体で年3回実施され、クマと人里との緩衝帯も明確に作られました。
さらに被害防止対策の住民研修会も毎年開催され、被害状況の把握と被害マップも作成され、農家以外にも情報提供が行われて、地域全体に対策意識が高まり、協働した活動が定着しています。
この取り組みの秘訣は、考え方の違いや責任を相手に押し付けるのではなく、お互いに尊重しながら意思疎通を行い、互いの異なる視点で、不足するところを補い、特定の農地でなく集落全体を守るという位置付けで、目指す目標を持って協働できたことでした。
参考
自治会が中心となったツキノワグマ出没軽減に向けた協働の取組について、
岩手県盛岡市猪去地区:農林水産省
http://www.maff.go.jp/j/seisan/tyozyu/higai/hyousyou_zirei/yuuryou_jirei/47kamisibai/attach/pdf/47zirei-6.pdf
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