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収穫時期だけに簡単に設置できる「楽落くん」や「楽落くんライト」というものがあるようですが、どんなものでしょうか?
「楽落くん」はハクビシン、アライグマ、タヌキなどを対象に農業被害の防止柵として埼玉県で開発された複合電気柵で、被害の出やすい収穫期にだけ設置します。
登りの得意なアライグマやハクビシンと地面を掘るのが得意なタヌキやアナグマの両方に対応しています。いずれでも、動物が不審なものを探る行動を利用して感電させるために、高さを33cmにしています。
絶縁性のグラスファイバーポールを支柱にして、侵入防止用の網は軽量で丈夫なポリエチレン製のトリカルネット(楽落ネット)を用い、ネットの4ヶ所を縫うように通して地面に刺します。裾は畑の外側に出るようにして、内側で土寄せします。
ネットは必ず内側を畑の外に向け、裾部分では下から3番目の網目に支柱を通すことが重要です。
ネットの上部にそれとの隙間が5cm以内となるように通電線を1本張り、支柱とは結束バンドで固定します。
動物がネットに体重をかけると、ネットと通電線の間に5cm以上の隙間ができやすいので、支柱間に3ヶ所程度で結束バンドで留めます。
「楽落くんライト」は安価な防風ネットを使用し、畑の外側に出した裾部分を土で埋め、動物の掘り起こし侵入を防ぐ低コストタイプです。
参考
野生鳥獣被害防止マニュアル、アライグマ、ハクビシン、タヌキ、アナグマ、p36、農林水産省
http://www.maff.go.jp/j/seisan/tyozyu/higai/manyuaru/manual_tyuugata_jyuurui/180330-4.pdf
中型動物の農作物被害防止柵、楽落くん設置マニュアル、埼玉県農業技術研究センター
https://www.pref.saitama.lg.jp/b0909/documents/rakuraku-manyuaru-ver2-5.pdf
中型動物の農作物被害防止柵、楽落くんの低コスト型、楽落くんライト設置マニュアル、埼玉県農業技術研究センター
https://www.pref.saitama.lg.jp/b0909/documents/rakurakukunlitever2.pdf
持続的な農業を展開するための鳥獣害防止技術:農業・食品産業技術総合研究機構、近畿中国四国農業研究センター
https://www.naro.affrc.go.jp/publicity_report/publication/files/warc_jizokutyoujyuseika.pdf
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