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万が一、野生動物に咬まれたりひっかかれた時にはどんな風に対処すれば良いのでしょうか?
活動場所 :宮城県
野生動物の牙による咬み傷は傷口が狭く奥に深い特徴があり、病原体などが外に排出されにくく、傷が化膿して感染症を起こし、広範囲に炎症が及ぶことがあります。
手足の爪には特有の細菌があり、引っ掻き傷も注意が必要です。
咬まれたら、すぐに水道水か綺麗な流水で十分に洗います。汚れがある場合は石鹸も使って洗います。
できれば消毒しますが、医師が見やすいように色のつかない消毒液を使います。その際、消毒液を傷口に直接使用すると、細胞障害を起こして治癒を遅らせるため、勧められない場合もあります。
出血が止まらない場合は止血処置もします。傷口がとても小さい場合は、内部に膿がたまらないように切開して出口を作ります。
応急処置後は清潔なガーゼで保護し、できるだけ早く医療機関を受診します。
診察にあたっては、動物の種類、受傷部位、受傷の時刻と経過時間、傷を受けた人の状態(基礎疾患、薬剤の使用、糖尿病や血流障害の有無、破傷風ワクチンの接種状況等)を医師に伝えます。
狂犬病は近年国内での発症がないので、免疫療法はほとんど行われません。しかし破傷風の予防のために、破傷風トキソイド、抗破傷風免疫ヒトグロブリンなどの投与が行われます。
参考
動物咬傷、北里大学メディカルセンター形成外科
https://www.kitasato-u.ac.jp/kmc-hp/section/div-sinryou/keiseige/download/bite.pdf
動物に咬まれた傷、北野病院(大阪府)
https://www.kitano-hp.or.jp/section/keisei/disease-kimikizu
動物咬傷について、動物咬傷時の対応について、国立病院機構、熊本医療センター
http://www.nho-kumamoto.jp/kusu-press/kusu-169-01.html
人獣共通感染症、国立感染症研究所
https://www.niid.go.jp/niid/ja/route/vertebrata.html
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