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アライグマによる感染症にはどんなものがありますか?
アライグマは比較的高率で人獣共通感染症原因体を保有している動物で、北米ではアライグマが狂犬病ウイルスを最も高い割合で持っています。
他にレプトスピラ症、Q熱、アライグマ回虫症、トリヒナ症等があります。
主な症状は、発熱、頭痛、腹痛、下痢、吐き気、嘔吐、筋肉痛、気管支炎、黄疸、肺炎、血便、呼吸困難、髄膜炎、網膜炎、皮膚の発疹など、各感染症によりさまざまです。
このうち、狂犬病は国内では昭和32年以降に発症していません。レプトスピラ症は北海道と神奈川県でアライグマに病原菌が見つかっています。この二つは動物側にも症状があるものの、それ以外では人にのみ症状が現れます。
いずれの場合も、アライグマに噛まれたりひっかかれたり、傷口をなめられた場合、あるいは尿や尿で汚染された水や土との接触、糞その他の飛沫などに触れたり、目や口に入るなどの直接的な感染には特に注意が必要です。
その際は傷口だけでなく、手指もアルコール等で十分に殺菌して症状により医療機関で診察を受け適切な処置をする必要があります。
箱わな使用時の感染予防には、革手袋の着用や機材を扱う場合にも薄手のゴム手袋を使用し、素手で触ることのないようにします。
参考
地域からアライグマを排除するための手引き、p31、環境省
https://www.env.go.jp/nature/intro/3control/files/racoon_hokkaido.pdf
アライグマ防除マニュアル、p55、アライグマによる人獣共通感染症等について、石川県
https://www.pref.ishikawa.lg.jp/sizen/gairaishu/documents/ishikawa_araiguma_manyuaru.pdf
アライグマ・ハクビシンに関する主な人獣共通感染症 、東京都
http://www.kankyo.metro.tokyo.jp/nature/animals_plants/raccoon/racc_manual.files/racc_manual_s1.pdf
野生化したアライグマにおける人獣共通感染症原因菌の保有状況、東京農工大学
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jve/11/1/11_1_12/_pdf/-char/ja
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