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ヌートリアは聞き慣れない動物です。どのような特徴があるのでしょうか?
南米原産の大型のげっ歯類です。
毛皮を利用することを目的として、第二次世界大戦の頃に養殖用として輸入され、それが野生化しました。
現在、「特定外来生物」に指定されています。また、鳥獣保護法により狩猟鳥獣に指定されています。
東海地方より西の本州に生息しているとされていますが、分布は徐々に拡大しているようです。河川敷で目撃されることも増えており、YouTubeやSNSに投稿されるのを目にします。
今までは被害のなかった地域にも新たに被害が発生することが懸念されます。
ヌートリアは泳ぎが得意で、水辺に生息しています。水辺から遠く離れて長距離移動することはありません。家族単位(4~5匹)で行動することが多く、堤防やアゼに穴を掘って巣をつくります。
繁殖力が非常に高く、1回の出産で平均5頭、出産回数は年2回以上の場合もあります。また、子供も約半年で繁殖可能になるそうです。
体は、成獣だと雌雄ともに胴長(尻尾は含まない)が50~70cm、平均体重は4~5kgです。ちなみに、尻尾は35~50cm程あり、黒くて毛がないのが特徴です。
全身は茶色っぽく、前歯がオレンジ色です。前足でモノを器用に持つことができ、後ろ足には大きな水かきがあります。
前足はくっきり指の足跡が付きますが、後ろ足は水かきがあるため足跡には指がくっきり残ることはありません。
補足ですが、ヌートリアの前足の指は5本です。しかし、親指が小さいため、足跡は4本に見えることがよくあるので注意が必要です。
基本的には草食動物ですが、貝や甲殻類も食べることがあります。
被害に遭う農作物は、イネの苗、新芽、ニンジン、サツマイモ、レンコンといった根菜類からキャベツのような葉菜類、トマト、カボチャ、トウモロコシ、豆類など様々です。
参考文献
別冊現代農業 2018年7月号「農家が教える鳥獣害対策」
環境省 分布を拡大する外来哺乳類
http://www.biodic.go.jp/pamph_list/youchui.pdf
大阪府 ヌートリア捕獲マニュアル https://www.pref.kagawa.lg.jp/kankyo/data/topics/pdf/hokaku_manual.pdf
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