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農地周辺の雑草をうまく残してイノシシの目隠しとして利用し、中の野菜が見えないようにすれば獣害対策に効果が出ますか?
イノシシの侵入対策では、畑の野菜を見えないようにすることでも効果が上がることが知られています。
その方法の一つとして、畑を囲うように周囲の草を刈り残し、中が見えない高さに残しておくとイノシシが関心を示さずに侵入を防げることがわかりました。
畑が見えない防護柵には、トタンの波板や、ワイヤーメッシュの囲いの内側を張る防草シートなどがあります。
しかし、設置のコストの他、隙間から侵入したり、地面を掘って侵入するので、設置とその後の保守に人手とコストがかかります。
そのため、手間も少なく草刈りの管理をひと工夫してできるイノシシの侵入防止の試験が行われました。
最初は中の見える柵と見えない柵の内外にエサを置いて、イノシシの行動変化が調べられました。
結果は、中の見える柵よりも中の見えない柵の方が、柵を調べたりせず、周辺を探しまわるだけで、警戒行動もわずかになり、短時間のうちに畑周辺からいなくなりました。また出没回数もかなり減り、滞在時間も顕著に短くなり、イノシシの行動が変化しました。
畑の周囲を背の高い雑草で目隠しにしたところ、イノシシの侵入を防ぐことができ、トマトやスイカなどイノシシに食害されやすい野菜が、被害もなく収穫できたそうです。
参考
新しい時代の鳥獣被害対策
https://www.naro.affrc.go.jp/publicity_report/publication/files/einokanri_pamphlet.pdf
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