神戸ではコンビニの周りをイノシシが日常的にうろついているとテレビでやっていましたが、なぜそんな危険な状態が続いているのかと不思議に思っています。
動物愛護などの問題で駆除していないのか、駆除しても出没や被害を減らすことはできないのでしょうか?
KEIさん、こんにちは。
情報をありがとうございます。神戸でイノシシがコンビニ周辺に出没しているとは知りませんでした。店内外の照明や人通りにも平気なイノシシがいるのですね。
イノシシの捕獲数は全国では平成29年には53万頭あり、兵庫県では平成27年にこれまで最高の19,061頭で、この内の有害捕獲が10,382頭と2012年平成24年の倍近くになっています。
これは全国的にも上位の捕獲数で、それに合わせて農業被害の大きさと高止まりも懸念されています。
特に六甲山系に隣接する市街地では、餌付けされたイノシシが増えていて、人馴れも進み、家庭菜園や生活環境への被害と人身事故も起きていて、大きな問題となっています。
これは、神戸に限らず、イノシシの生息地に近い都市部でも起こっていて、少し古いですが、平成15年の中国新聞社に掲載された記事では、夕方の時刻に横断歩道を渡る人と向かい合うように2頭のイノシシがそこを渡っている写真がありました。
この写真では横断している女性の様子や、歩道で人とイノシシがともに渡り終えるのを自動車が待っているのを見ると、人の方でもそうしたイノシシに慣れているようです。
人馴れした野生動物への対策は難しい面も多くあり、イノシシはサルやシカのような群れも作らず、単独行動が多炒め一度にたくさん捕獲できなかったり、捕獲を増やしても被害を出している個体かどうかがわかりにくく、対策が進みにくい面があるよいうです。
捕獲で被害は減らすことができます。そして、神戸市はエサやりの禁止条例だけではなく、被害が多いため、猟友会の協力の元、有害駆除の取り組みをしているようです。(神戸市鳥獣被害防止計画https://www.city.kobe.lg.jp/documents/11534/tyoujuuhigaibousikeikaku_1.pdf)
しかし、神戸市は住宅街が多いため、特定猟具禁止地域に指定されています。また、イノシシの住みかとなっている六甲山は自然保護区です。(兵庫県鳥獣保護区等位置図→https://web.pref.hyogo.lg.jp/nk27/documents/cyojuhogoku_map.pdf)
人口が多く、山も登山客や観光客が多いため、捕獲は危険性が伴い、大変なのではないかと思います。また、捕獲する人員も少ないため、すでに増加したイノシシを減らしていくには相当のパワーが必要かと思われます。
若いころ、イノシシ好きの私はよく芦屋に行っては、六甲山のふもとにいるイノシシを観察しにいきました。現在、有害駆除に携わる立場としてあの頃の環境を思い返すと、くくり罠や銃器による駆除は私だったらやりたくないなぁと思います。住民や観光客が頻繁に行きかう道路などが近くにある為、万が一仕留めそこなったり罠が切れたりしたイノシシが飛び出してきたら、その人たちが負傷してしまう可能性が高いからです。ましてや、子供が近くで遊んでいたらと思うと…。相当安全を確保できるところでククリ罠をかけるか、箱罠・囲い罠で捕獲するしか方法が思い浮かびません。
実際に神戸で有害駆除に関わっているわけではないので、ご参考までに書かせていただきました。お役に立てれば幸いです。
KissyCussyさん
いつもありがとうございます。
全国的にも上位の捕獲数なのにイノシシが街を闊歩しているのはイノシシの数が多くて捕獲しても追いつかないか、人慣れ・街慣れしてるイノシシが多いからなんですかね。
「横断歩道を渡る人と向かい合うように2頭のイノシシがそこを渡っている」、これは面白いですね。まるで奈良の鹿のようです。