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雪山にも猿は住んでいるようですが、どのように越冬するのでしょうか?
活動場所 :岡山県
ウチの辺りは雪は少ないんですが、それでも冬は食料に苦労しているようで木の下を歩き回って落ちているクリとかカキの干からびたのを食べ、これは雪のある所も同じですが木の芽や樹皮を食べています。雪の多い所では地上のものは食べられないのでもっぱら雪の上に出ている木の芽やササの芽を囓り取って食べ、さらに樹皮とか細い枝も食べます。ただ何の木でも食べる訳ではなくてウチの辺りでもっとも食べられるのはかつて養蚕が盛んだったのでたくさんある桑の木で、3~4年枝の部分が食べられて遠くから見ると付近が真っ白くなっていて、近付いて見ると芽も全て食べられています。また雪が浅ければ掘って食べられるものを探しもします。さらに雪のない場所に移動するのもいるようで、ウチの辺りでは10~20キロも移動すれば雪がなくなるような場所もあるので夏は山の方に行き、冬になったら雪のない里山に下りてくるのもいるようです。
それなの落ちている糞を見るとオガクズの固まりのようで、樹皮をはぎ取って食べたのなどは20~30センチつながっているのもあります。
TY13 山野さん
ありがとうございます。読んでいて切なくなってしまいました。
猿、苦労しているんですね。美味しい餌が置いてある罠にかかってしまうのも納得です。
おっしゃる通りサルは冬眠しません。雪山は、他の季節に比べて食べ物が乏しく、とても寒いです。そのため、なるべく体力を使わないように過ごし、食べれるものであれば何でも食べるという生活を送ります。過ごし方ですが、大抵は木の上で体を寄せ合い寒さをしのいでいる姿をよく見かけます。しかし、サルも越冬できるよう冬毛に生え変わるので、人間に比べれば寒さに強いようです。
冬期の食べ物は、木の実、種子、昆虫や幼虫、草木の葉っぱや芽や根っこ、樹皮などが代表的です。時には、動物の死骸を食べることもあるそうです。
とても厳しい寒さに耐えしのいで過ごすイメージがありますが、基本的には秋にたっぷり食べものを食べて冬に備えますし、雪山でも意外と生きていける分の食べ物は見つかるようです。ですから、秋に十分エサが食べられなかった、老化してしまったといったサル以外は大抵越冬できるようです。
Fugoさん
ありがとうございます。木の上というのがとても不思議に思います。木の上では風も通りやすいだろうに。。それでも敵から身を守る方が優先なんでしょうか。
冬の食べ物を聞いていると切なくなってしまいます。苦笑
いっそのこと冬眠してしまった方が楽そうな気もしますが、そうしないのもまた理由がありそうですね。
KEIさん、こんにちは。少し前のご質問への回答で恐縮です。
平成15年にNHKで放映された番組の「北アルプス槍ヶ岳に登るサル」をよく覚えています。当時はまだサルによる農作物被害があまり問題になっていない頃で、こうした高山でのサルの生態が電波発信機を使っての研究対象になっていました。
番組では、春に残雪も消えて、初夏に出始める芽生えの木の葉や山菜を追いかけるように食べながら高山に行くサルが、紅葉とともに秋の味覚を求めて下山し、冬には上高地周辺の雪の中で笹の葉や木の冬芽や樹皮などを食べて飢えをしのいでいました。
サルは南方系の動物なので、冬眠せず、北限の青森の下北半島や長野県の北アルプスでのように雪の中でも越冬し、そうした生態が世界的にも珍しい存在になっています。
若い頃に冬の上高地へも行きましたが、キツネの足跡を雪の上に追っている時に、針葉樹の枝にサルが数頭かたまって動かず、寒さをしのいでいました。
しかしこれが近年には、人馴れしたサルが夏でも高山へ向かわずに、観光客で溢れる上高地に出没し、人里の農地と同様にエアーガンなどで追い払われている状態です。観光客からエサをもらっていて、すっかり慣れてしまったのでしょう。おそらく冬季もその周辺でエサを見つけて越冬していると思われます。
もしよろしかったらこちらもどうぞ。高山での昔のサルの様子です。
http://wmo.co.jp/field_note/no-81-%E6%A7%8D%E3%83%B6%E5%B2%B3%E3%81%AE25%E5%B9%B4
(野生動物保護管理事務所、No.81 槍ヶ岳の25年、平成16年)
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