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農地と林地の間で併用できる囲い罠はありますか?
活動場所 :岡山県
森林用囲いワナは、素材にシカ対策用の防護ネットを使い、ゲートには板状のものを用います。支柱には立木を使うため、設置場所により大きさや形も自由に変更でき、軽量で移設も容易に可能です。
これは道路から離れた山林内や、農地に近い林縁地の両方に設置可能で、シカの季節移動や昼夜の移動経路などの状況や地形の違いがあっても設置できます。
捕獲されたシカの体組織の炭素と窒素の同位体検査により、同じ場所で捕獲されたシカでも、山の植物(C3植物)を主に食べる個体と、農作物(C4植物)を主に食べる個体とが、地域によっては入り混じっていることがわかりました。
そのため、個体密度が高くなっている地域で、人里近くに生息する個体だけを捕獲しても被害防止の効果が上がらない場合は、農地付近と山間地で捕獲を同時に進める必要があり、森林用囲いわなを山林内に利用し、人里では通常のワナを使い、さらにICT技術による遠隔監視とゲート操作で、捕獲数を上げることができます。
捕獲が進んで個体密度が下がった場合には、農地付近に森林用囲いわなを移し、背後の山林内ではくくりワナを併用することで、農地に出没するシカを早期に減少させることが可能です。
参考
ICTを用いた総合的技術による農と林が連携した持続的獣害対策体系の確立、p12〜14、平成31年:農林水産省
http://www.maff.go.jp/j/seisan/tyozyu/higai/manyuaru/30_ict_seika/attach/pdf/ict_kenkyu_seika-6.pdf
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