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アップネットという装置で森林被害を出す鹿を捕獲するものがあると聞きました。どのようなものでしょうか?
アップネットは、森林被害を出すシカを捕獲する方法の一つで、平成25年に開発されたドロップネットを改良して、逆に地面に設置したネットを遠隔操作で持ち上げてシカを捕獲する方法です。
ドロップネットではネットが広がるための場所を必要とし、設置場所によっては樹木の伐採も必要でしたが、アップネットは立木の隙間に設置でき、ネットを吊り上げるために立木の伐採が不要です。
一度設置すれば容易に再セットでき、捕獲の繰り返しも可能で、シカの密度の高い地域で効果的です。
ドロップネットでは、吊り上げられたネットをシカが警戒し、ネットが下りた後の地面の隙間から逃げられやすい欠点がありましたが、アップネットではネットが地面に折りたたまれていて、警戒されにくく、裾部を固定することで地際からの逃走も防止できます。
設置は、6〜7m四方のグラスファイバー使用の方形枠にネットをつけ 、裾部を地面に固定します。方形枠の中央に吊り上げ装置を付け、滑車を通してそれを重りにつなぎ、ICT活用の遠隔操作で重りを落とすことで、ネットが引き上げられます。
ネットの編み目は15cmで、誘引のエサは、アルファフファやトウモロコシの圧片などです。
参考
森林内でのニホンジカ大型捕獲装置(アップネット)の開発:農林水産省
http://www.maff.go.jp/j/seisan/tyozyu/higai/hyousyou_zirei/yuuryou_jirei/47kamisibai/attach/pdf/47zirei-46.pdf
わな(大型捕獲装置)によるニホンジカの捕獲:京都府
https://www.pref.kyoto.jp/rinshi/documents/h25hukyuu16.pdf
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