同じことで困っている人はたくさんおられます。質問するだけでも貢献に繋がります。
イノシシは夜にやってくるので、電気柵の電源は夜だけ入れれば良いのでしょうか?
イノシシは夜行性ではありません。ヒトがいなければ、昼間でも出没します。農地に侵入する場合は、人間を避けるために夜間行動しているだけです。
人がいないとなれば、昼間の農地でも侵入を試みます。その際に電気柵の電気が流れていなければ、「あ、この電気柵は大丈夫なんだな」と学習してしまいます。
昼間もイノシシが近く場所では、24時間通電するようにしましょう。
参考
農林水産省H29 科学的見地、動物行動学に基づいた鳥獣被害防止対策の推進
http://www.maff.go.jp/j/seisan/tyozyu/higai/attach/pdf/index-49.pdf
このFAQにコメントがあればお願いします。
電気柵は心理戦とも言われています。柵線に通る電気の電圧は高いものの、通電時間がごく短いため、ハンマーでゴンと叩かれたようなショックを覚えますが、通電していない間があると、その間に農地に食べ物があれば容易に電柵を突破してしまいます。
その後に通電をさせてもそこを突破できるものと思うと、イノシシは大胆になり、鼻先で多少感電しても、体の剛毛で強引に押し広げて侵入します。
こうなると電気柵だけではイノシシの侵入を防げなくなります。一度農作物の味を覚えると、たとえ通電しても、支柱を押し倒してでも侵入しようとしてきます。
その場合には波トタンやワイヤーメッシュなどの防護柵が必要になります。しかしこれも完全ではなく、しっかりとした設置をしないと、合わせ目や地面とのわずかな隙間からでも押し広げたり、地面を掘り進んで侵入してきます。
イノシシだけの対策なら電気柵や防護柵は低くていいかと思うと、イノシシは1mほどの高さなら飛び越える能力があるため、油断できません。
昼間に出没しない間は、農地の近くの藪や竹林に潜んでいることが多く、人のすることをよく見ていると言われています。稀に市街地や都市の中心部でも昼間に出没したり、人馴れしたイノシシがコンビニ周辺に現れたりします。
元来が里山周辺からなだらかな傾斜のある人里に生息する動物なので、現代の環境に比較的容易に適応しています。電気柵といえども万能ではないため、一度設置したら、いつでも動物に嫌な思いをさせられるよう常時通電することをおすすめします。
困ったことがあれば、気軽に聞いてみましょう。似た質問がすでにあっても遠慮はいりません。状況は1人1人違います。また最新の情報が出てくるかもしれません。