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イノシシが嫌いな作物ってあるのでしょうか?ニンニクなら被害は出ませんか?
調査しましたがイノシシによるニンニク被害の報告は見つかりませんでした。
ニンニクの外にも、シソやショウガのようなニオイの強い作物は避けるようです。
ニンニクはイノシシ用の忌避剤の原料の1つとして用いられることもあり、実際に効果がでたという報告もあります。効果が長期的に続くかは分かりませんが、少なくとも好んで食べるようなものではないようです。
しかし、注意しなければならないのが、シカによるニンニク被害があることです。
兵庫県森林動物研究センターの「シカ・イノシシによる被害作物と被害発生時期」によると、11月~3月に計7つの集落でシカによるニンニク畑の被害が報告されています。
イノシシの被害が出る地域では、鹿も同様に生息している場合が多いです。このような地域では、イノシシの被害は出なかっとしても、鹿に食べられてしまう可能性があります。
参考
兵庫県森林動物研究センター シカ・イノシシによる被害作物と被害発生時期
http://www.wmi-hyogo.jp/publication/pdf/mono02/chapter_4.pdf
このFAQにコメントがあればお願いします。
少し前の質問にですが、補足させていただきます。
イノシシは嗅覚が犬と同等かそれ以上と言われているため、匂いや味のきつい野菜は食べないとされ、ています。大粒ニンニクを特産にした吉野ヶ里町のように、イノシシの被害地域ではそれを逆手に多く作付けしているところがあります。他には、ショウガ、トウガラシ、ゴボウ、シソなどです。
宮城県での実験では、これらの他にミントや白ネギにもイノシシは興味を示しませんでした。またシソを農地の法面全体に植えつけたところ、その付近への出没が激減し、シソを超えてまで農地へ侵入することもありませんでした。
穀物類では匂いではなく、モミの先端にできるヒゲのようなボウが長くて食べずらいものとして、シシクワズという水稲品種や二条大麦の作付けでも食害がほとんど出ずにすみました。
イノシシが出やすい条件に、耕作放棄地や林の端の藪があります。どちらも身を隠したり、昼間の休息場所とねぐらになり、さらにクズが生えると立派なエサ場になります。
これを防ぐには繁殖用和牛の放牧が経済的にも適しています。他にヤギやヒツジも用いられます。放牧では草が休息に伸びる4〜5月までに草地に入れ、草丈が40cmほどに抑えられる頃には、イノシシが付近に来ることがなくなり、テレメトリー調査でも農地に出没していた個体が、家畜の放牧後は森林内にとどまっていることがわかっています。
困ったことがあれば、気軽に聞いてみましょう。似た質問がすでにあっても遠慮はいりません。状況は1人1人違います。また最新の情報が出てくるかもしれません。