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サルが全国的に増えているようですが、どのような理由からなのでしょうか?
活動場所 :宮城県
サルが急に増加したのは、集落の農作物を食べることによっ栄養状態がよくなり、寿命が伸びて、出産回数が増えたことが理由です。
以前には、山野だけで食べ物を得ていて、エサが不足する夏や冬にだけ人里に現れていました。しかし、人里の農作物を覚えて、それに依存するようになり、食べ物を探すのに苦労する山へ戻らなくなりました。
集落には、山で手に入るよりも栄養価の高い作物や、畑に放置された生ゴミなどの食糧が大量に存在しています。
集落や農地で食べ物が簡単に手に入るようになると、エサを求めて長い距離を移動しなくなり、また人里の農作物は栄養価が高く消化も良いので、栄養状態が良くなります。
サルは秋から冬に交尾して、5〜6月頃に出産します。気候も厳しくエサの乏しい山の中では、メスは5〜7歳になると、2〜3年おきに1回1頭を出産しますが、人里の食べ物に依存して栄養状態が良くなると初産年齢が低くなり、毎年出産するようになります。
自然状態での寿命は10〜15歳ほどですが、農作物で栄養がよくなると約28歳まで寿命が伸びる個体もいます。
これらのことで個体数が増加しやすく、群れも大きくなります。
サルは通常20〜数十匹のメスを中心にした群で行動しますが、集団が大きくなると分裂し、その群れが被害のなかった地域に移動して、周辺に被害が拡大します。
このようにして、被害の拡大が進んでいるとされています。
参考
専門家からの提言、京都大学霊長類研究所ニホンザル野外観察施設
http://www.sanson.or.jp/tyouzyu/senmonka/muroyama.html
サルの生態、静岡県
https://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-325/chouzyu/documents/dai6syousaru.pdf
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