同じことで困っている人はたくさんおられます。質問するだけでも貢献に繋がります。
サルが人に慣れてしまい、警戒しなくなってしまうのはどんな時でしょうか?
また、人馴れのレベルにはどういったものがありますか?
活動場所 :宮城県
サルは好奇心が強く、新しいものや場所、状況の変化などを一旦は警戒しますが、それに慣れてしまうと行動がとても大胆になります。
兵庫県の森林動物研究センターや広島県の廿日市ではサルの人馴れレベルを設定して、注意を喚起しています。
おおよそ、次のような段階に分類されます。(似ている部分をまとめました。)
(1)人の姿を見れば遠くにいてもすぐ逃げる
(2)人が遠くにいる時は逃げずに食害を続け、近づくと逃げる
(3)人が近くまで行っても多くのサルは逃げず、追われても一度には逃げない
(4)人家周辺に出没し、追い払ってもなかなか逃げずに、人を威嚇する場合がある
(5)人家や商店に侵入して食物を荒らしたり、道路でエサをねだり、あるいは噛みついたり引っ搔いたりする人身事故を起こす
人馴れの大きな要因は、サルが人を恐れなくなったことです。
サルの人慣れを進めないためには、農地や人里が危険な場所だと学習させ、出没したら必ず追い払うことが大切です。
まだ近くにサルがいるのに追い払いを途中でやめてしまうと、逆に人馴れが進みます。
ハナレザルにも注意が必要です。1頭で被害も少ないとから言って見逃せません。その油断が人馴れしたサルを作り、そのサルが繁殖期に群れに入ると、いずれ大きな被害に繋がります。
参考
ニホンザルの被害防止、人馴れ度合いレベル、兵庫県森林動物研究センター
http://www.wmi-hyogo.jp/class/pdf/monkey_2011.pdf
サル対策について、人馴れレベル、広島県廿日市市
https://www.city.hatsukaichi.hiroshima.jp/uploaded/attachment/8236.pdf
サルはなぜ山を下りる?ー野生動物との共生、京都大学学術出版会、p194、2017
https://www.jstage.jst.go.jp/article/psj/advpub/0/advpub_34.005/_pdf
鳥獣被害マニュアル、p68-69、農林水産省
http://www.maff.go.jp/j/seisan/tyozyu/higai/h_manual/h26_03/pdf/data5.pdf
このFAQにコメントがあればお願いします
運営FAQ さんいつも貴重な情報ありがとうございます、先日テレビで台風19号の被害放映で、千葉県某所のサル飼育園の柵が台風で壊れて、サルが逃げ出して、近隣住民がサル被害で困惑している、えずけされていたので人慣れしていて、カメラマン、デレクターさんが近ずくと、ある群れは威嚇する状況でした、(4)段階と思えました、