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獣害について色々と情報収集をして勉強中です。日鐵住金建材株式会社さんのユクルや、近畿日本鉄道さんのシカ踏切は、発想の転換で共存を謳う優しい発想だと認識しました。これは人間社会に実害が及ぶ前に捕獲するのではなく、結果として森に返すというものになりますよね。でもこれがある場所は必ずシカがいるタイミングが多いと思われる場所になるなら、捕獲するには範囲が限定され狩猟には効果的になるかもしれないと思うのですが、このような場所を利用されているかたってみえるのでしょうか?
ユクルのような塩分と鉄分の塊を捕獲ワナの誘引エサとして使っている例はあります。
またシカ踏切は、線路沿いのシカ侵入防止柵の一部をシカが通れるように低くして、そこを列車が通る時には超音波でシカを遠ざけ、列車の通らない夜間はシカが線路を渡れるようにしてあるものですが、その近くで捕獲ワナを仕掛けることはあまりなされていないようで、そうした事例を見かけません。
鉄道もシカから見れば道路と同じく、山地と農地の間にある障害物なので、農地に出没しようとして渡る場所を探して、時に列車と衝突してしまうのも、自動車道路の場合と同じです。
線路からシカを遠ざける目的で、シカの誘引剤を線路脇に設置するだけでは、シカの餌付けになりかねず、その近くの農地での防護対策とセットでなければ、農作物被害を助長する可能性があります。
シカ踏切の実際の運用では、超音波への慣れが生じていないとの鉄道会社の報告にもあるので、シカと列車の衝突防止には効果があるようです。
しかしシカによる農林業被害が高止まりしている現状では、列車対策においても、シカによる農林業被害対策と合わせて行われるように検討される必要があり、広域移動するシカにとっての障害物である線路で移動しやすくするだけでは解決しない問題も含まれています。