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おじろ用心棒という防護柵があると聞きました。どういうものなのでしょうか?
「おじろ用心棒」は兵庫県香美町で考案された、サル対策に有効なワイヤーメッシュ式電気柵です。市販されている材料で簡単に作ることができ、電牧器次第では大きな農地にも可能です。
塩ビパイプを支柱にしてワイヤーメッシュ(アース)を張り、その上に柵線(プラス)を3本張ってサルが必ず感電するよう工夫されています。
柵線の支柱部分にはアルミテープを巻いて、サルが支柱をつかんでも感電するので、侵入後に出る時にも感電して学習し、その後は侵入しなくなります。
イノシシやシカなど他の動物にも有効で、ワイヤーメッシュの目の大きさを変えるとアライグマやハクビシンなど登り上手な動物にも有効です。
草が上部の柵線に届くまでは草刈りが不要なので、労力が少なく済みます。しかし他の電気柵と同様に効果を維持するためには定期的な保守点検が必要です。
また電気柵の近くに樹木や建物があると、そこから飛び込んで侵入することがあるので、設置するときには注意が必要です。
農家へのアンケートでは、設置後に1〜2回侵入された方がいるものの、ほとんどの農家で農作物被害は解消し、農家の63%が「大変効果がある」、37%が「効果がある」と回答していました。
参考
香美町考案の通電式支柱でサルに有効な電気柵、兵庫県森林動物研究センター
http://www.wmi-hyogo.jp/upload/database/DA00000080.pdf
通電式支柱「おじろ用心棒」を用いたサル用電気柵の効果と特徴、兵庫県
http://www.wmi-hyogo.jp/publication/pdf/mono05/chapter_7.pdf
地域主体の獣害対策と成功事例、p16〜17、三重県農業研究所、
既存のシカとイノシシ用フェンスの上に「おじろ用心棒」を追加してサル対策
https://www.pref.shimane.lg.jp/admin/region/kikan/chusankan/sympo/H27_gisshinpo.data/kityouhp.pdf
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