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野生の鹿が増えていて農業や林業に被害が出ているようですが、自動車との衝突事故の危険性はありますか?
シカの生息数の増加は農作物被害にとどまらず、自動車との衝突による交通事故被害の増加にも及んでいます。
自動車との衝突を避けようと道路脇の防護柵に衝突して人が亡くなるなどの事故もあります。
エゾシカが多い北海道では、平成30年に全道で2,834件の交通事故が発生し、平成16年以降で最多となりました。シカは大きく体重もあるので、衝突すると自動車が大きく破損したり、衝撃でフロントガラスに飛び込み、人身事故も起きます。
事故の多くは繁殖期を迎えた9〜11月の夕方から夜間で、特に10月に集中します。場所は森林と農地や草地の間の道路や移動経路の川近くの道路などです。シカ衝突マップを作成している自治体や国の機関もあるので、事前に見ておくと役に立ちます。
シカとの交通事故を防ぐには、
・原則ハイビームライトで走行
・道路の前方と両脇をよく注意
・目の反射で光ったらすぐに減速
・山間部の道路上でブレーキ跡に注意
・1頭見たら群れで続いて出る
またシカなどの野生動物は事故直後の死骸でも安易に触れられません。また交通事故被害は物損事故扱いで、車両保険に加入していれば適用されます。
参考
野生獣との遭遇等による事故に御注意ください、栃木県
http://210.164.7.60/d04/eco/shizenkankyou/shizen/30jikocyuui.html
野生動物と自動車の交通事故マップ、2019年1月、設楽警察署、
https://www.pref.aichi.jp/police/syokai/sho/shitara/katsudou/documents/toubutu2019.pdf
エゾシカが関係する交通事故発生状況(道内)、平成30年、北海道警察本部
https://www.police.pref.hokkaido.lg.jp/info/koutuu/sika_jiko/sika_jiko.pdf
エゾシカ衝突事故マップ、国土交通省北海道開発局
https://www.hkd.mlit.go.jp/ky/ki/renkei/splaat0000003n3x-att/splaat0000003n61.pdf
エゾシカの生態からみた事故発生区間の周辺環境と事故発生条件、土木計画学研究、2009年
http://library.jsce.or.jp/jsce/open/00041/2009/26-0889.pdf
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