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獣害増加の要因として、里山の荒廃もあげられてますが、林業や里山を取り巻く環境はどのように変わったのでしょうか?
林業労働者というのは年々減少傾向にあります。
昭和40年には26万人もの労働者がいたとされていますが、平成17年の時点で4万7千人、現在では4万人強と約85%減となっているのです。
それに加えて、野生動物を捕獲することのできる狩猟登録者数の数も減っています。
昭和40年前後には、50万人の狩猟登録者がいました。しかし、現在では1/5の10万人以下になっているのです。
労働者の減少の大きな原因となっているのが林業採算性の悪化と、それに伴った森林所有者の経営意欲の低下です。これによって林業生産活動が停滞していきました。
また、以前は地域の住民が里山に薪を拾いに行ったり、山から腐葉土を運んで農業に利用されており、頻繁に人が入る場所でした。
しかし今は化石燃料や化学肥料に代替されたため、里山の大部分は放置されています。
このため、鹿やイノシシも容易に集落に近づくことができるようになっています。
参考文献
森林における鳥獣被害対策のための-森林管理技術者のためのシカ対策の手引きガイド
http://www.rinya.maff.go.jp/j/hogo/higai/pdf/gaide_all.pdf
活動場所 :兵庫県
活動場所 :奈良県
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戦中、戦後の復興の為に乱伐採が行われ森林が荒廃し、植樹祭、育樹祭による緑化啓発、拡大造林等の国策が執られました。昭和30年代に木材自由化で外材の輸入圧力が増し、昭和55年に1立方メートル辺り、5万5千円した杉丸太が、現在1万円を切る所まで下落し、人件費も高騰し、60年育てても再造林費を引くと山主に極僅かな儲けが出るだけで放置森林や、地主が判りにくい山が増えています。また、木材に代わる製品の台頭により林業不況の状態となっています。しかし、生産コスト低減による成長産業化に向けての取り組みがはじまっています。里山も燃料革命により、薪の需要が少なくなり、放置林が増えています。さらに過疎化の加速により、放置荒廃農地が増えており、野生鳥獣が人の暮らしの近くまで、進出しています。特にしかは、森林縁付近から約200m位を行動域としていますので、耕作放棄地が多くなると、そこまで進出して人間との間にトラブルをおこします。此れから先、少子高齢化による過疎地の崩壊で、野生鳥獣が人里に下りてくるトラブルがますます多くなると考えられます。
901潜さん、回答ありがとうございます!
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