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熊による農作物の被害はどのくらい出ているのでしょうか?
クマによる農作物の被害は近年横ばいで面積で600ヘクタール、金額にして4億円前後です。これはニホンジカやイノシシなどと比べても少なく野生獣類全体の2%程度です。
熊はイノシシや鹿のように良く知られた動物ですが、農作物の被害額でいうとわずかだと言えます。
被害の約8割はトウモロコシ(デントコーン)などの家畜飼料用作物で、他にはモモ、カキ、クリ、リンゴなどの果樹です。
熊はハチミツも好きなので、養蜂業でも被害が出ます。こちらははっきりとした数字は見つけられませんでした。
野菜や果物の味を覚えるとその農地に居ついてしまう習性があります。山でエサとなる果実が減少する夏から秋にかけて人里に現れやすくなります。
さらに山でのエサとなっているブナやナラ類などの実が凶作の年は、人里近くの農地までエサを求めて現れる大量出没の年となり人にも被害をもたらしやすくなります。
またクマは嗅覚が鋭く行動範囲も広いので畑に放置されたり廃棄された果樹など、さらにキャンプ場や民家に廃棄された残飯の匂いがクマを呼び寄せます。また家畜用飼料も栄養価が高いためクマの格好のエサになってしまいます。こうしたクマが農地の野菜や果物も覚えてしまい被害を大きくします。
これらの被害を防ぐには廃棄果実の処分を徹底したり、家畜用飼料をクマに食べられないような保管をしてクマを人里に寄せ付けないことが大切です。農地ではクマ用の電気柵が有効です。
参考文献
クマ類の保護及び管理に関する現状
https://www.env.go.jp/nature/choju/conf/conf_wp/conf04-04/mat01.pdf
ツキノワグマによる農業被害を防ぐために/長野県
https://www.pref.nagano.lg.jp/yasei/sangyo/ringyo/choju/joho/onegai/nogyo.html
クマによる農作物被害を抑えるために - 福島県ホームページ
https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/36021d/kankyou-nougyou-34.html
クマによる被害 |WWFジャパン
https://www.wwf.or.jp/activities/basicinfo/2406.html
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