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イノシシがいろんなところを掘り返して困っています。農作物を掘り返すのもそうですが、落石に繋がったり、畦が崩れたりするのも厄介です。
彼岸花の球根は毒があるので、もぐら対策にあぜ道に植えられていますが、イノシシの対策にも効果はあるのでしょうか?
活動場所 :岡山県
友人の話では効果はないそうです。
そうなのですか、簡単に対策できそうだと思ったのに残念です。
アレキサンダーさん、こんにちは。少し前のご質問に恐縮です。
私が熊本県に住んでいる時にも田畑の畔やその法面に彼岸花が1列から数列の並びで植えられていて、モグラ除けと言われていました。
そのため彼岸花でイノシシの掘り起こしを防げるのかどうかは実施したことはありませんが、農研機構が平成20年に滋賀県で試験したところでは、畦畔や法面で90%ほど彼岸花で覆われると、イノシシの掘り返しを防ぐことができた、と言う結果が出ています。
1列や数列ではなく、彼岸花で全体を覆うほど植えてしまえば効果が現れるということでしょう。彼岸花をこのように密に生えさせるには、稲作期間中で通常に行う草刈りの後の、彼岸花の開花前でおよそ9月下旬に花茎を切り落とすなどの手入れが必要との記載もあります。
またその球根には植物神経毒のアルカロイドがあるので、注意も必要とあります。
試験結果では、彼岸花が密に植えられたところでは9月下旬に開花し、対象地が彼岸花で覆われる率が10月以降に90%ほどになったとあります。そこでのイノシシによる掘り返しの率は12月半ばの調査で彼岸花があるところでは被害0%なのに対し、彼岸花が無いところでは39〜100%に掘り起こし被害が見られました。
しかし土手や畔、法面の掘り起こしは彼岸花が繁茂する期間には防ぐことができても、それでイノシシなどの動物の侵入を防ぐことは困難で、そのためには防護柵などとの併用で被害防止の効果が高まるともあります。
https://www.naro.affrc.go.jp/org/warc/research_results/h21/02_kankyo/p91/26_227.html
(野生獣の冬期の餌場価値を低減する畦畔・法面管理技術:農研機構)
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