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ここ数十年で鹿は急速に増加しましたが、最近では国をあげて鹿の増加を抑える取り組みが行われています。
最近は鹿の生息数が増加しているのでしょうか?それとも減少しているのでしょうか?
ニホンジカの生息数は現在減少しています。
その数は平成26年度の推定291万頭を最高に、その後は減少に転じて平成28年度には272万頭が生息していると推定されました。それは捕獲数がこれまで増加し続けてきたためと考えられています。
国はさらに生息数を減らすため、平成23年の生息数235万頭を基準にして令和5年までにその半分の117万頭になるよう捕獲数を増やす目標を立てました。
この目標達成のためにはさらにどのくらいの捕獲数が必要でしょうか?
平成29年度末の推定生息数は約255万頭で、前年度より約17万頭減ったと計算されます。
平成29年の捕獲率で令和5年まで捕獲を続けた場合には、生息数が207万頭になると予測されています。これでは目標数の117万頭より90万頭多くなります。
この目標を達成するには捕獲率が平成29年時の1.45倍になるように捕獲をさらに増やす必要があります。平成29年度の捕獲数が61万頭なので、そのための平成30年度の捕獲目標は約89万頭にもなります。
実際には平成30年度の捕獲は速報値で55.3万頭でした。
ニホンジカの生息数を減らすことがいかに大変な事かが数値の上からもわかります。
参考
統計手法による全国のニホンジカ及びイノシシの個体数推定等について平成30年10月 環境省自然環境局
https://www.env.go.jp/press/files/jp/110043.pdf
ニホンジカ・イノシシ捕獲頭数速報値(平成30年度) 環境省
https://www.env.go.jp/nature/choju/docs/docs4/hokaku.pdf
狩猟及び有害捕獲等による主な鳥獣の捕獲数 環境省
https://www.env.go.jp/nature/choju/docs/docs4/higai.pdf
全国のニホンジカ及びイノシシの個体数推定等の結果について(平成30年度)
https://www.env.go.jp/press/105959.html
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